画面を通じてモノを買う。そこに至る購買心理と欲求の分析。また販売者の技術研究。ネットショップの総合研究所。

【EC部長の力量が問われる!】ECにおけるCS(お客様対応)の重要性

いよいよ年が明け2016年となりました。
この時期は、年末にかけて売れたアパレルやおせち、玩具などの商材についての
カスタマーサービス(CS)=お客様対応の部門も大忙しになるかと思います。

ここで得た問い合わせは今後の運営で大きな財産となるのですが
どうも場当たり的な対応をし、問い合わせ(クレームやお礼を含む全て)を記録しない
終えてしまう店舗が多いです。

今回のコラムは、筆者がいくつもネットショップを経験し、その中で
CS部門が立ちあげられていて、対応が素晴らしかった店舗(アパレル)の
運営の仕方等をご紹介します。

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■お客様対応(接客)に特化し、ECサイトへの影響力はあるか?

そもそも、あなたの店舗にはカスタマーサービス部門はあるのでしょうか?

私は中小企業の店舗、大企業の店舗と様々に経験してきましたが
この部門がEC事業部と「直結」した形で存在している店舗は1社しかありませんでした。

この「直結」というところがミソです。

中小の店舗はEC事業部の部長以外で、新人やとりあえず手が空いている者
お客様対応をしたり、大企業では自社のEC事業部と
関係値が低いコールセンターなどが対応していました。

前者では日々のEC運営に手いっぱいでお客様のお問い合わせを活かしきれず、
後者ではお互いの部門の熱意・温度感を共有することが難しいです。

偏見になってしまうかもしれませんが、コールセンターやCS部門で
「どうしてもこの仕事がしたい!」というモチベーションで入社してくる人は少ないので、
自社ECサイトを良くしていこうという大きな志は部門の境界線で途切れてしまいます。

では、どのようなEC事業部(企業)の体制が良いのでしょうか?

それが、先述の通りEC事業部の中にCSに特化した部門がある体制になるのです。

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■CSの妙技と高いモチベーションを引き出す方法

繰り返しますが、お客様からのお問い合わせはサイト・商品改善へのヒント、財産です。

その中で面白い一例をお伝えします。

先述のEC事業部にCS部門がある筆者が在籍していた店舗は自社ドメイン・楽天で
運営をしており、自社ドメインの売上が伸びてきたタイミングで
注文は必ず会員にならないと購入できないというシステムに変更しました。

さらにセールスフォースを導入し、会員情報からお客様の趣向を判断して
ECのサービスをより手厚くしようとしました。

ところが、アクセスと売上は大きく落ちることはなかったのですが、
ECの注文件数は序々に落ちていきました。

このことに気付いたCS部門の部長がECの部長に、
「電話注文が以前より増えたせい」と伝えたのです。

この店舗では、電話注文も受け付けており、電話注文の場合のみ
メールアドレスなどを確認するのは誤りが発生しやすいため、
非会員でもポイントがためられないということを条件に対応していました。
※支払いは代金引き換えのみ

ここで、お客様方は会員手続きの面倒さとカード情報を保管される
セキュリティーへの懸念
から電話注文に流れてしまったのです。
※支払いは代金引き換えのみ

この変化にいち早く気づいたのはEC事業部長ではなくCS部門でした。

サービスを手厚くしようとして裏目に出てしまうパターンになっていたのです。

この経験から非会員でも注文ができるようにして、ネット購入離れと
ゆくゆくは訪れるであろう店舗離れを食い止めることが出来たのです。

ここで、重要なのはCS部門がECの売上やアクセスなどを見ることが出来て、
変化を判断できる
こと、サイト改善に意見できることです。

EC事業部のみでCSを場当たり的に対応していたり、EC事業部だけで月一回に行われるような
前月の振り返りミーティングをしていたのでは、この変化に気づくのが遅れるか
気づけずに終わってしまっていたでしょう。

さらに、ここでCS部門からの提案で、非会員で購入するボタン付近に
「会員になった場合の特典」をアピールするようにしました。

元々リピーターの多い店舗でしたので、非会員で買うことのもったいなさにお客様が気付き、
会員増加率が拡大していったことは言うまでもありません。

また、非会員状態で注文完了したサンクスページに「入力した情報で会員登録する」という
ボタンもつけていたため、「ついで登録」も増加しました。

EC事業部の部長は、CSとしてお客様の問い合わせ内容のパターンに合った返答の
引き出しを増やすだけでなくECの基礎を学ぶようCSスタッフに指示していました。

このことが、注文件数に現れたサイトに
ゆっくりと訪れている悪化を察知できた要因でもあります。

こうして、お客様と直接触れ合う立場だから分かる
サイト改善へのアイデアが生まれていきました。

さらにEC事業部の部長は、単なる問い合わせ対応・クレーム対応だけやっているのではなく
自社の根幹を成す、EC事業部の一員という認識を持ってもらうため
他社との打ち合わせにもローテーションでCS部門の人間を出席させるようにしていました。

これは、モチベーションと責任感に大きくかかわってくる大変素晴らしい案と言えます。

このCS部門は、他にも面白い例があり、
返品率の多かった細い作りのデニムのサイズ詳細箇所を、
履き心地に大きくかかわる「股上」「わたり」の表記位置をより上部にすることで、
お客様に認識してもらいやすくし、返品率を下げたということもありました。

CSに特化し、ECの運営にも理解があり、モチベーションが高いチームの成せる業ですね。

こういった取り組みで、開業依頼10年以上、
お客様の元へ直接謝罪に行くなどの
大きなクレームにも発展していない
店舗となっています。

皆さんの店舗でも、まずはCS内容を記録すること・それを話し合う時間を設けることから試してみてください。

そこには新しい発見が見えてくるでしょう。

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